METHODOLOGY/ Rights Return
版権還元 — Rights Return
実験的サブ指標 v1.1CEIの主指標は「動かした経済規模」(Economic Footprint=CEI算定年額)。 それに対しこの第二軸は、版権元・原作者・製作委員会のIP保有側に実際に還る額を推計する別レンズです。
※ 主指標(footprint)は一切変更しない読み取り専用の推計。 料率は一次資料・業界資料で校正したv1.1ですが、共通プールの内訳分解などは残課題(Secondary Lensのまま)。
Two Layers
なぜ二つの指標なのか
「市場で動いた額」と「権利者に還った額」は別物だから。
主指標
Economic Footprint(経済フットプリント)
動かした経済規模
キャラクター/IPが市場で動かした経済規模。 CEI算定年額の主指標。 版権元に入ったcashだけでなく、 そのキャラが駆動した商流全体を測る。
サブ指標(本ページ)
Rights Return(版権還元推計)
IPに還元されたcash
版権元・原作者・制作委員会に実際に還元された金額の推計。 将来の別軸サブ指標として二階建てにする。
The Formula
計算式とプール別 実効版権還元率
Rights Return=Σ(プール別フットプリント×実効版権還元率)
料率は各プールの商流(誰がIPに何を払うか)を業界実態へ翻訳したもの。 商流ごとに大きく違うのが要点です。
| プール | 還元率 | 業界アンカー・根拠 | 信頼度 |
|---|---|---|---|
| TCG | 15% | TCG版権料は非公開だが、CEIのTCGはポケモン・遊戯王など自社発行が中心=カードがIP保有側の直販商品。ライセンス型の数%でなく直販マージン相当を見るべきで、15%は保守的(実効はより高い可能性)。 | C |
| 共通(IR基礎) | 15% | IR基礎・ブランド共通・IP全体波及の残余/混在プール。『経済規模』寄り(footprint性質)で高率は過大評価&二重解釈の恐れ→25%から15%へ保守化。★IR直収/ブランド/波及への分解が最優先の宿題。 | D |
| 出版・書籍 | 10% | 原作者印税 8〜10%(紙単行本・業界で明確)。漫画はIP直接還元で、印税がIP側に還る額の明確なアンカー。出版社の卸値マージン(IP共同保有分)は保守的に未算入。 | B |
| ゲーム | 8% | IPのゲーム化ライセンスは3〜5%起点・有力IP8〜15%。ただし自社原作ゲーム(任天堂のマリオ等)は社内還流で実効はもっと高い。外部ライセンス上限寄りの8%を保守採用(自社IP偏重キャラには過小=未解決)。 | C |
| 商品化 | 6% | キャラクター商品化ライセンス料率は一般4〜6%(実務3〜5%起点)、有力IP8〜10%・Tier1(ディズニー/サンリオ)8〜15%。プール全体の実効blendとして中央の6%(v1の8%から保守化)。 | C |
| 遊技機 | 4% | 遊技機の版権還元率1〜7%の中央(AJA遊興市場2023≈¥3370億)。現在Research Modeでfootprint=0のため結果に不影響。AJA『遊興』定義(台出荷額か版権収入か)は一次確認が再投入の前提。 | C |
| 映像・イベント | 2% | アニメ/映画の原作使用料は極小: 慣行上限~1000万円、海猿(興収71億)で250万=0.35%、テルマエ100万(公取委/動画協会資料)。製作委員会出資分含む実効でも興収の数%以下→footprint基準で約2%。 | C |
信頼度 B=料率が業界で明確 / C=範囲は明確だが中央値推計 / D=要校正。 遊技機は現在 Research Mode のため通常フットプリント0(料率は再投入時に適用)。
Rights Return Ranking
版権還元で見ると、順位は入れ替わる
「動かした経済規模」でなく「IPに還る額」で並べた推計TOP25。 右の矢印は主指標(footprint)順位からの変動。
- 1ピカチュウポケモン→ #1¥210億
- 2孫悟空ドラゴンボール→ #2¥132億
- 3モンキー・D・ルフィONE PIECE▲1 #4¥105億
- 4マリオスーパーマリオ▼1 #3¥98.1億
- 5イーブイポケモン▲1 #6¥70.6億
- 6リザードンポケモン▲6 #12¥59.1億
- 7ベジータドラゴンボール▲1 #8¥58.0億
- 8ブラックマジシャン遊☆戯☆王▲20 #28¥50.1億
- 9スヌーピースヌーピー▼4 #5¥50.0億
- 10ルイージスーパーマリオ▼3 #7¥48.4億
- 11ヨッシースーパーマリオ▼2 #9¥45.2億
- 12デスティニーガンダム機動戦士ガンダム▼2 #10¥44.5億
- 13ピーチ姫スーパーマリオ▼2 #11¥44.4億
- 14ミュウツーポケモン▲7 #21¥44.0億
- 15竈門炭治郎鬼滅の刃▲9 #24¥41.1億
- 16ハローキティサンリオ→ #16¥40.4億
- 17アンパンマンアンパンマン▼3 #14¥37.9億
- 18江戸川コナン名探偵コナン▲11 #29¥37.9億
- 19ミュウポケモン▲7 #26¥36.6億
- 20うずまきナルトNARUTO▲3 #23¥36.4億
- 21ドラえもんドラえもん▼3 #18¥36.2億
- 22ユニコーンガンダム機動戦士ガンダム▼9 #13¥35.6億
- 23クッパスーパーマリオ▼4 #19¥35.0億
- 24ザク機動戦士ガンダム▼9 #15¥33.5億
- 25ムーミンムーミン▼8 #17¥32.7億
「#N」は主指標(Economic Footprint/CEI算定年額)での順位。 ▲=還元で上昇(出版・TCG・IR直販など還元の厚い商流が主力)/ ▼=下降(ゲーム・映像など還元の薄い商流が主力)。
この指標の位置づけ(正直な但し書き)
- ―主指標を置き換えない。 CEIの基準は今後も Economic Footprint(CEI算定年額)。 これは別レンズの補助。
- ―v1.1・一次資料校正済。 出版/商品化/映像/ゲーム等は業界資料(印税率・ライセンス料率・公取委/動画協会資料)にアンカー。 残る最大の宿題は共通(IR基礎)プールの内訳分解(信頼度D)。
- ―パチンコ研究の原則と同じ ―― 台販売でなく版権還元を、業界ルールに沿って測り、式と料率を公開する。
- ―料率の根拠資料・業界実態の提供を歓迎します(CEIエージェント)。